犬神家の一族-昭和22年信州那須市のロケ地観光ガイド
マップポイントno.068:上田市柳町(冒頭、金田一登場の地)

「昭和22年信州那須市」を舞台設定とした本作は映画オリジナル版とほぼ同じ町並みを背景に金田一耕助が登場するシーンからはじまります。。。。
1950年(昭和25年)に発表された探偵推理小説の巨匠横溝正史の原作が映画化されたのは1976年のこと、それから30年の時を経て、当時の監督・市川崑、主演・石坂浩二にてセルフリメイクされた新「犬神家の一族」は、ストーリー同様そのロケーションにおいても前作をトレースしたものとなりました。
犬神家の事件とは距離を置いた場所にある架空の町並みは前作と同じカット割りにて撮影された長野県上田市です。江戸の五街道(東海道、中山道、甲州街道、奥州街道、日光街道)の脇街道であった北国(ほっこく)街道の宿場町として栄え、当時の古い町並みが今なお残る場所です。金田一の登場シーンの他、那須ホテルの女中はる(深田恭子)とのやりとりが、市内でも特に色濃く情緒が豊かな、柳町、常田(ときだ)で風景が収められました(電線等、当時とは異なるものについてはCG処理がされています)。
また、上田市は国内有数の蚕種(さんしゅ、蚕(かいこ)の卵)の生産地であり、近代日本の製糸業の発展に大きく貢献した場所でもありますが(物語の犬神財閥は財は製糸業より築きあげられた設定)、その歴史を伝える象徴的な建物、上田蚕種協業組合事務棟(常田3-4-57)が本作の那須警察署として登場しています。
本作において最もインパクトがあり象徴的ともいえる逆さになった二本の足が湖に浮かぶシーンですが、北アルプスの美しい山々を映す長野県大井町市北部にある仁科三湖(にしなさんこ)のひとつ青木湖がその湖となっています。青木湖は日本全国でも有数の透明度を誇り、神秘的ともいえる青く澄んだ湖面にて30年前と変わらない名シーンを復活させています。
ちなみに日本一の透明度を誇る湖というと北海道の摩周湖が有名ですが、この透明度をはかる方法は直径30センチの白い円盤を水中に沈め、それが肉眼で見えなくなる深さが透明度であり、青木湖は現在約8mの透明度があるそうです(摩周湖は現在約19m)。
他、仁科三湖の木崎湖、中網湖との組み合わせで物語各所に登場する湖のシーンが演出されました。
また、湖より十数キロ南にある仁科神明宮(にしなしんめいぐう、大町市社宮本1159)では大滝秀治が神官を務める那須神社としての撮影が行われています。仁科神明宮は国の重要文化財に指定されており、伊勢神宮に代表される茅葺(かやぶ)き屋根が特徴の神明造(しんめいづく)りにおいて最古のものであり、1600年代より部分的な修復をする以外手が加えられていない様はまさに歴史的建造物といえる貴重なものであり、作品の雰囲気を盛り上げます(この神明造りとして重要文化財に指定されているのは仁科神明宮のみで、伊勢神宮は指定を受けていません)。
「犬神家の一族」オフィシャルホームページ
青木湖観光協会HP
上田市内 旧北国街道 町並み調査と提案(1998-2001)


コメント
横溝正史=岡山・瀬戸内
みたいなイメージが(勝手に)あるのですが、
「犬神家の一族」のロケ地は長野なんですね。
実家から近いんだけど、意外と知らなかったなー
古い町並みとかあるんですね、興味しんしん・・・。
リクエストに答えてくれてありがとー!
投稿者: ユミたん | 2007年01月04日 22:04
ユミたんさん、コメントありがとうございます。
横溝正史の同じく代表作である獄門島や八つ墓村のロケ地が岡山・瀬戸内なので、もしかしたらそちらのイメージに引っ張られているのかもしれませんね。
またリクエストお待ちしてます!
投稿者: 管理人レッサーパンダ? | 2007年01月06日 20:24
はじめてコメントします。昨秋長野を旅して犬神家のロケ地めぐりを堪能してきました。青木湖のヤナバスキー場前(犬神家のバルコニー)や仁科神明宮、木崎湖の仁科神社(松子が母親に金を渡す場所)…そして何よりもロケ地をまわりたいなと思ったきっかけのラストシーン、金田一が農道を歩いて去っていくシーンの場所を佐久市(旧協和町)で見つけたときの感動はなんともいえませんでした。季節が秋でしたので映画の青々とした稲穂はありませんでしたが、今度はロケと同じ季節に行ってみたいと思っております。
投稿者: papayan | 2008年01月31日 19:54